【検査班(マクラギ)】鉄道会社保線業務の実態~Part2-5~

普段私たちが何気なく使っている鉄道。
その“安全”は誰がどうやって守っているか知っていますか?
今回は線路を守る『保線業務』について、鉄道会社現役社員の視点からその実態・実務を詳しく解説します。

 

前回はPart2-4として検査班の業務分担(分岐器)について解説しました。

 

今回は【検査班の業務分担(分岐器)】についてです。

 

この記事で分かること・オススメな人

  • 世間で知られていない保線業務の実態
  • 入社初期に配属されることが多い検査班の業務分担 
  • これから鉄道会社へ就職を考えている方、保線関係の業務に興味のある方

 

検査班内での業務分担

保線における検査班では、その対象物や保全方法によりグループや担当が分かれます。
これも鉄道会社により異なると思いますが、私のところでは以下のように業務分担されています。

目次

マクラギとは

マクラギは、線路の“土台”になる木やコンクリートの板のことです。
列車の繰り返し荷重からレールを支え、線路形状を確保する役割をしています。

 

マクラギの役割

レールを固定する

電車が通ってもレールがグラグラしないように、しっかり押さえます。

重さを分散する

電車はとても重いので、その重さを地面にうまく分けて伝える役割があります。

線路の幅(レールの間の間隔)を保つ

両側のレールが一定の間隔になるように調整しています。

 

マクラギの素材

昔は木のマクラギが多かったですが、最近は以下のようなものがあります。

木製マクラギ

昔ながらのタイプ。加工しやすいけど、腐りやすい。

コンクリートマクラギ

重くて丈夫。今はこれが主流。

合成マクラギ

ゴムやプラスチックを使ったもの。軽くて長持ち。

 

マクラギ保全の主なポイント

  • ひび割れや損傷の確認
  • レールとの締結部の点検
  • 交換基準に従った定期的な取り替え
  • 分岐器やカーブ区間などの重点点検


 

まとめ

以上、検査班におけるマクラギ点検の実態について解説しました。
マクラギは普段目にすることの少ない部材ですが、レールを支え、安全な鉄道運行を陰で支える重要な存在です。
検査班では、損傷や沈下の有無、締結部の状態などを細かく点検し、必要に応じて適切に交換対応を行っています。
見えない部分にも気を配ることで、当たり前の“安全”が保たれているのです。

 

以上、【検査班の業務分担(マクラギ)】について解説させていただきした。
こちらの内容につきまして、ご指摘や質問、リクエスト等ございましたら是非コメントいただけると嬉しいです。
出来るだけ速やかにご返信させていただきます。
これからも保線のリアルをお届けしていきますので、興味がある方はぜひ次回楽しみにしていてください。

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